はじめまして、オーガニック映画祭スタッフで、鹿児島大学農学部の春来(はるき)です。映画祭に関心を寄せていただき、感謝しています。私にとって、本当に大切だと感じていることなので。
9/3(月)に、よかセンターにて、映画「たね」が上映されます!
「たね」は、その名の通り、種についての映画です。 なぜ、種? 種と、オーガニックがどう結びつくのか。 疑問に思う方も多いと思います。
その一方で、「種苗法」や、「一代雑種」という単語を聞いたことがある方もいらっしゃるのでは? なんとなーく、種に関することって、大事なことのような気がする。でも、難しそうでよくわからない。 そんな方に、見てほしい作品なんです。
私たちが生きるために不可欠な食べ物は、全て種からできています。つまり、種が無ければ私たちは生きていけません。 実は、私達の知らないところで、その大切な種に危機が迫っているのです。
人類の歴史の中で、多様な種が育まれてきました。野菜一つでも、信じられないほど多くの種類がありました。その地域に根ざし、人々を育み、文化や豊かな暮らしを作ってきました。
そんな中、世界的に、工業型農業が急速に広まっています。画一的なものを大量生産するために、豊かな自然を壊し、人々の文化や暮らしを奪い取る。そこには、多様性なんてものはありません。
効率化を最優先に考える農業では、種も効率的なものだけを使います。 たくさん採れて、大きくて、成長スピードが速い野菜をつくるため、種はどんどん改造されています。生産性のない、昔の品種「固定種」はほとんど作られなくなりました。 そして、20世紀だけで野菜の94%の在来種が消失しているのです。これは、今までにない出来事です。
種に多様性がないということは、種を企業に握られる可能性をはらんでいるということです。種を握られるということは、私達の命の行く末も握られているということです。
この映画を観れば、世界中の種にまつわる問題を理解できます。映像も美しく、思わず入り込んでしまいます。
農業に限らず、効率をどこまでも追いかけていくことは良いことなのか。
私たちが、後世に残したいものは何か。
そのために何をすべきなのか。
一度、「たね」を通して考えて見ませんか?
この作品は、9/3の先行上映のみでしか観られません!このチャンスを逃さず、是非観に来てください。お待ちしてます!
オーガニック映画祭スタッフ
春来(はるき) 鹿児島大学農学部 学生
(9月3日の映画「たね」はよかセンター8階・多目的ホールで、18:30より。300人収容で事前予約不要、当日券一般1200円、シニア1100円です。)